用語解説

た行

大根鉢 だいこんはつ
僧堂で漬物に用いる大根を托鉢して歩くこと。
大事了畢 たいじりょうひつ
仏法の究極を明らめ、修行を成就すること。
大衆 だいしゅ
禅堂にとどまって修行している僧たちのこと。
柝木 たく
拍子木のこと。大小二種あって小柝木は禅堂内あるいは飯台座で用いられ、大柝木は禅堂外で用いられる。例えば、薬石の用意ができた時、開浴の時、守夜の時等。
托鉢 たくはつ
雲水が鉢を携えて、市中に食を乞うて歩く修行。
打坐 たざ
坐ること。坐禅。
打出 たしゅつ
すぐれた人物を育成して世に出すこと。
塔頭 たっちゅう
本来は、禅院内に設けられた高僧の墓所のことをいう。のち転じて大本山などの大寺院内にある独立寺院のことを指す。
たん
禅堂において各自が坐る座席のこと。単位ともいう。「坐って半畳、寝て一畳」といわれるように、畳一枚の場所が生活の場となる。
旦過詰 たんがづめ
専門道場に入門を志願する僧は、すぐに玄関から上がることは許されず、三日間ほど、朝から晩まで大玄関の上がり口で低頭して入門を請わなければならない(庭詰)。この庭詰を終わって初めて旦過寮に上がることを許されるが、ここでさらに、五日間ほど面壁して詰めなくてはならない。
旦過寮 たんがりょう
旦過詰をする部屋。本来、諸方遊歴の修行者が禅院に一夜投宿する部屋のこと。夕方に到着して、朝(旦)に去るのでこの名がある。
単頭 たんとう
直日単に向かう単の上座に坐り、指導監督にあたる役。
単頭単 たんとうたん
直日単に対し、単頭の座のある側の単。後門より入って左側の単。
単票 たんぴょう
禅堂内の自分の坐る単の上方にかけられた名札。
単蒲団 たんぶとん
禅堂内で坐禅および夜具として用いる蒲団。柏餅のようにくるまって寝るところから「柏蒲団」ともいう。
知殿 ちでん
=殿司
抽解 ちゅうかい
元来は衣、袈裟を抽解(とく)する意。転じて現在では坐禅(止静)と坐禅の間の短時間の休息時間を指す。
朝課 ちょうか
朝の読経、諷経のこと。→晩課
頂相 ちんそう
禅僧の上半身を描いた画像。古来、これに賛、法語を書いて弟子に嗣法の証拠として与えた。
提唱 ていしょう
禅宗の宗匠が、修行者に向かって、祖師の語録や古則中より宗要(宗旨)を提起し唱導すること。講座と同義であるが、より専門的な用語。
提撕 ていぜい
是も撕もともに「ひっさげる」の意。師家が修行者を指導し、誘引すること。また工夫参究するの意にも用いられる。
提灯 ていちん
手さげあかり。ちょうちんのこと。
低頭 ていとう
仏祖・師家に対して、額を地につけて礼拝すること←→問訊
貼案 てんあん
儀式法要などのとき、来客用に出す特別の献立。
天井粥 てんじょうがゆ
朝食に出される粥のこと。時として極端に薄く、水っぽく、天井が映るところからこの名がある。目玉粥ともいう。
点心 てんじん
簡単な食事、またはその食物のこと。食事を心胸(腹)に点ずるの意。
殿司 でんす
仏殿のことを司る役。また、時報を司る役。僧堂では、開静の振鈴、朝課、またその他の法式を司る。
殿司寮 でんすりょう
殿司の詰める役寮。
典座 てんぞ
炊事を掌る役。
典座寮 てんぞりょう
典座の詰める役寮。
展待 てんたい
大摂心の後や、休日などに、施主が雲水に食事などを供養し、もてなすこと。
展鉢 てんぱつ
食事のとき、布に包んだ持鉢をひろげること。
湯器 とうき
お湯または茶を入れて供給する器。やかん。
同夏 どうげ
同じ夏に入門した同寮どうしのこと。
同参 どうさん
一人の師家の下で、ともに学び修行する者同志。
役宿 とうしゅく
行脚の僧が寺院に一夜の宿泊をすること。
東司 とうす
厠・便所のこと。七堂伽藍の一つに数えられる。
堂内 どうない
禅堂内のこと。また禅堂内において、専ら坐禅修行をする雲水のこと。←→常住
冬夜 とうや
冬至の前夜のことで、冬至冬夜ともいう。臘八後のこの晩は、普段厳禁の薬水(酒)も許され、破天荒な「無礼講」が行なわれる慣わしである。
独参 どくさん
公案に対する見解をもって単独で師家に面接すること。→参禅、←→総参
得度 とくど
出家すること。
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