臨済宗

 臨済宗は、禅宗五家の一派であり、達磨大師から数えて11代目の祖師である臨済義玄禅師(?〜866)を宗祖と仰ぐ宗派です。もちろん日本の臨済宗も、臨済禅師を宗祖と仰いでいます。臨済禅師の言葉に、「赤肉団上に一無位の真人あり。常に汝等諸人の面門より出入す。未だ証拠せざる者は、看よ看よ」とあります。臨済宗の宗旨は、我々に本来そなわるこの一無位の真人を自覚することであると言ってよいでしょう。

黄檗宗

 明末の動乱期に長崎に渡来した隠元隆禅師が開いた。法系図でも分かるように、中国では臨済宗に含まれますが、法規などが中国的で、我が国の臨済宗と異なったため、独立して一宗をなすにいたり、念仏禅がその特徴です。本山は宇治にある黄檗山万福寺で、徳川家康の帰依を受け、寛文2年(1662)に建立されました。

摩訶迦葉尊者

摩訶迦葉尊者

菩提達磨大師

菩提達磨大師

不立文字・教化別伝

 文字、言説を立てず、文字言説による教説の外に、別に直ちに心から心に(以心伝心)仏祖の悟りを伝えること。
不立文字(真の仏法は経典や教理によらず、以心伝心 [いしんでんしん] であるとする立場)というのは、文字に耽 [ふけ] り捕らわれないことをいうのです。ぜひ、達磨大師の説かれた悟性論 [ごしょうろん] ・血脈論 [けちみゃくろん] ・破相論 [はそうろん] ・二入四行論 [ににゅうしぎょうろん] ・安心法門 [あんじんほうもん] などの書を読みなさい。そうすることによって、六宗を降伏 [ごうぶく] された祖師方が、徹底的に仏教教理に通達されていたこと、また、今日のような不知文字(基本的な仏教知識すら知らないこと)を禅というのではないことを知るべきです。

直指人心・見性成仏

 自己の心をまっすぐつかみ、自己の本性を徹見して悟ること。煩瑣な教学にとらわれないで、人間が本来持っている仏性を直ちに体得すること。

お釈迦さま [釈迦牟尼仏(大恩教主)]

お釈迦さま

慧能大鑑

慧能大鑑

百丈懐海

百丈懐海

南岳懐譲

南岳懐譲

青原行思

青原行思

白隠慧鶴

白隠慧鶴

臨済義玄禅師

臨済義玄禅師